それいけ!スポ根オケ部14〜先生〜

オーケストラ
スポンサーリンク

 

こんにちは♩

 

今日は午前中に弦楽四重奏(カルテット)の練習がありました。

 

今回はブルッフのカルテット”遺作”を演奏します。

 

 

Bruch: Complete String Quartets (Full Album)
冒頭〜26:49までです

 

 

彼の最後の作品にふさわしく、めちゃくちゃ難しいんですけど・・・!!

 

今日の練習中もあっちこっちミスしてしまい、「あっちゃ〜〜」と思うとともに、学生時代にお世話になったヴィオラの恩師のことを思い出しました。

 

きっと先生が今のわたしの演奏を聞いたらバリバリ怒られるでしょう。笑

 

厳しかったな〜(汗)でも、とても素敵でお世話になった先生です。

 

 

思い出したので、今日はその話を。

 

 

オケ話は以前から書いています→111213

 

大学オケのトレーナーの先生

 

先生と出会ったのは、大学オケです。

 

大学オケは、演奏会に向けてプロ奏者にお金を払ってレッスンに来てもらうところが多いです。

 

弦楽器奏者の方なら、ギャラもお支払いして本番にも乗っていただいたりも。

 

 

わたしの大学も弦楽器・管楽器にそれぞれプロ奏者にトレーナーをお願いしていて、たまたま弦楽器の方がヴィオラ奏者の先生でした。

 

現役のプロのオーケストラ奏者で、バリバリ弾く姿がめっちゃかっこいいです。

 

女性なんだけど、”かっこいい”という言葉がとても似合います。

 

 

初めてお会いしたのは、1回生の冬の本番に向けての練習でした。

 

4年間で教えていただいたことはほんっとうにたくさんあります。

 

出したい音をイメージしなさい

 

どんな音を出したいか、音を出す前にイメージしなさい。

 

と、口を酸っぱくして言われました。

 

 

楽器は「音を奏でるための道具」なので(冷たく聞こえたらすみません。ぞんざいに扱っていいという意味ではないです)、方法さえ間違わなければ、楽譜通りの音が出ます。

 

でもそれはただの「音」でしかありません。音程を鳴らすだけなら機械でもできます。

 

 

そこにやわらかさや激しさといった「音色」、その曲のもつ「物語」は、生身の人間が演奏するから乗せられると思っています。

 

 

ではその「音色」や「物語」をどう表現するか。

 

奏法を研究したり、自分の楽器の技術を向上させるというのは、ぱッと思いつきますよね。

 

 

でも、先生は技術的なことももちろん教えて下さいましたが

 

「こういう音が出したいと、まず願って。」

 

「そうやって願うと、不思議なことに体は自然にそういう音を出すように動いていく。」

 

「音へのイメージが大切。どんなイメージでも良い。色でも感触でも風景でも。イメージがないと音楽は生きてこない。」

 

とよくおっしゃっていました。

 

 

だから先生の練習はいつも楽しかったです。

 

怒られることも多かったけど、部員みんな先生の練習を楽しみにしていました。

 

なぜなら先生の一言で、みんなの音が一瞬で変わるからです。

 

先生の語るその曲の情景や、実際に弾いてくださる音の豊かさに触れて、

 

みんなの頭の中の

 

「ここがうまく弾けない」

「このパッセージは難易度が高い」

 

という、いわばマイナスにフォーカスしている思考が

 

「こういう音を出したい」

 

に向かうから、音が一瞬で変わるのだと思います。

 

そして、そのイメージや願いは音を出す前じゃないと叶いません。

 

わたしはうっかりしているので、出たとこ勝負で音を出してよく怒られていました。笑

 

 

でも、今でもオケの曲でもカルテットの曲でもどんな曲でも、弾くときは「自分がだしたい音はどんな音か。」は考えるようにしています。

 

 

大好きな音に出会う

 

もうひとつ、ちょっと先生の話とはそれてしまいますが、音のイメージの大切さを実感したことがあります。

 

 

ちょっと時系列が飛んじゃいますが、大学3回生の時です。

 

ヴィオラも3年目に入ってくると、そこそこ弾けるようにはなっていたのですが、なーんかうまく弾けない、なんで、、と簡単にいうとスランプ的な感じで伸び悩んでいました。

 

練習してもしても上達している実感がない…モチベーションも上がらない…と悶々とする毎日。

 

 

そんな時、先輩からあるCDを借ります。

 

日本を代表する世界的なヴィオラ奏者、今井信子さんのCDです。

 

ヴィオラの饗宴 2

 

 

 

もう、衝撃でした。

衝撃・・・・・としか言えない。

 

「ヴィオラってこっっっっっんなに豊かな音が出るんだ!」と。

 

 

今まで、生演奏でもCDでもプロのヴィオラ奏者の演奏を聞いてきました。

 

トレーナーの先生の音だってめちゃくちゃ素敵です。

 

それでも、衝撃だったのです。

 

そして、はっきりと分かりました。

「この音が出したい!」と。

 

それから、技術的に急成長!!!・・とはなりませんでしたが(汗)モチベーションは上がりました。

また、練習の仕方も変わりました。

 

それまでよりもひとつひとつの音色を考えながら丁寧に練習するようになりました。

 

そして、先が遠くて見えないけれど、ていうか到達できるか分からないけれど、今井信子さんを目標にすることで、自身の視野が広がりました。

 

今井信子さんに出会っていない自分は分からないから比較できませんが出会っていない自分より、確実に上手になっていると思います。

 

技術的なこともそうだけど、音の捉え方やイメージがガラッと変わったので。

 

 

CD貸してくれた先輩に感謝です。笑

わたしは基本的にはCDより生演奏が好きですが、CDパワーあなどれませんね。

 

 

音楽って楽しい

 

先生がよく言っていた言葉。

 

「音楽は『音が楽しい』でもあり『音が苦』でもある。

どちらの側面も持ち合わせている。

あなたたちには『音が楽しい』を知ってほしい。

その途中にはたくさん『音が苦』がある。

でもやっぱり楽しいを伝えたい。」

 

 

その言葉通り、練習や部活の運営で苦しいことはたくさんありました。

 

でも、今でもこうしてヴィオラを続けているのは、やっぱり4年間がとっても楽しかったからです。

 

 

しばらく連絡とっていないけど、また先生にお会いしたいな〜〜

 

ちょっとうるうる。

 

久々に連絡をとって、行けそうだったらごはんに行ってきます!

 

 

それではまた💖

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました