それいけ!スポ根オケ部5〜出会い〜

オーケストラ
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こんにちは♩

 

12月定演の中プロの後半テンポが速すぎる話をしました。

 

その続きです。

 

 

シリーズになっています→

 

 

弾いて弾いて弾きまくる

 

曲のテンポについていくにはどうしたらいいか・・・

 

弾いて弾いて弾きまくるしかない!!!!

 

 

とても安直なのは分かっていますが、とにかく練習しまくりました。

 

練習はゆっくりのテンポから始めて、それに慣れていけば自然と速くも弾けるようになります。

楽器って全般的にそうですが、急がば回れで、地道に積み上げていくしかないんです。

 

分かってるんだけど、でもよっぽど弾けるようになりたかったのか、ゆっくりが慣れてきたらガッツリテンポを上げて雑に弾いていました。

 

その時は雑に弾いているつもりはないし、速いテンポも慣れてしまえばある程度は様になってきます。

 

 

でも、、なんか音がちゃんと響いていない。綺麗な音が鳴らない。速いからこんなもん?それとももっと自分のレベルが上がったら綺麗な音が出せる?

 

すっきりしないまま練習を続けている頃・・

 

 

あるOBさんとの出会い

 

わたしのいた大学オケ部は、部員が減ってきた時だったというお話は以前にしましたね。

 

部員は減っていたため、人が足りない分は卒業生であるOBOGさんに賛助(エキストラ)で乗っていただいて、演奏会を開催する形をとっていたのです。

 

そのため、部室にもよくOBOGさんがきて練習に参加したり、楽器の指導をしてくださっていました。

 

 

「なんかこのOBさんよく部室で見るな〜」と思っていたあるOBさんが、ある日わたしが部室で練習していると入ってきました。

 

するといきなり

「なんか面白いヴィオラの新入生おるって聞いたけどお前か?」と聞かれ。

「あ、そうなんですか・・知りませんけど・・・。」

 

ヴィオラ同期はもう1人いたけど、たぶん面白い扱いされるならわたしだろうと思いましたが、いきなりそんなこと聞かれてあんまり良い気はしませんでした。

 

でもなんか話していると、教えてくれそうだったので、指導してもらうことに。

 

そのOBさんはヴァイオリンでした。仮に二郎先輩としましょう。笑

 

 

基礎練習の意味

 

まずは基礎練習から見てもらうことに。

 

基礎練習はボーイングと移弦、リズム練習、音階練習を毎日メトロノームを使ってしていました。

 

ボーイングは一番磯的な練習で、弓を端から端まで全部使って弾く練習です。

まずボーイングを綺麗に弾けることが新入生には課されます。(最初は音がガタガタになったりします。)

 

わたしもボーイングは毎日やっていたし、弓の軌道がまがらないように鏡を見てやってみたり、均質な音が出るように工夫して弾いていました。

 

 

二郎先輩に、ちょっと緊張しながらもボーイングを披露すると。

「なんのためにボーイング練習してる?」

「なんのため…上手になるためです。」

「上手になれそうにないボーイングやけど。」

 

ム カ (−_−#) やっぱこの人ムカつく・・・笑

 

明らかに気の悪そうな表情をしているのを気にせず、二郎先輩は続けて、

 

「ボーイング練習は、自分が演奏するすべての音の材料になる音を作るためにするんやで。確かに均質な音で、フォームも綺麗に弾くのは良いことやけど、いちばん気をつけなあかんのは、”良い音が鳴ってるか”やない?」

 

「良い音って抽象的やけど、誰にも言える大切なんは『楽器をしっかり響かせているか』てことやな。」

 

「今はフォームのこととかまだ弓や楽器本体を扱えてないことが気になって、肝心な自分が鳴らしてる音を聞けてないし、ただ基礎練習をしてるだけの状態になってる。もっとなんのために練習するんか考えてやらな。」

 

確かに・・・

 

ただただイノシシのようにがむしゃらに練習していただけだった。

自分の音聞いてなかったかも。

ガーン。

ちょっと落ち込むわたし。

 

でも、少しでも自分の音を聞くように心がけました。

 

それまではフォームや弓の持ち方などが気になるばかりでしたが、どんな音が出ているか、良い音が出るツボを探しながら弾くようになりました。

 

不思議なことに、鏡を見なくても、良い音が出せた時ってフォームも整っているんですよね。

 

 

速いところが弾けなかった理由

 

もうお分かりのとおり、これも雑に練習していたことが原因でした。

 

速い部分は音程も気になって(音程を押さえるのは左手)、弓を持って音を出す右手がおろそかになっていました。

 

右手と左手が噛み合わないまま進んでいたのです。

左手でしっかり音程を押さえてから右手で音を発音しないと、綺麗な音は出ません。

バラバラのまま無理やり演奏してもぼんやりした微妙な演奏になります。

 

まずはゆっくりのテンポですべての音を、今出せる最高に”良い”音で演奏する。

そしてテンポを上げていく。良い音をキープしたまま。

この地道な繰り返しで、弾けるようになっていきました。

 

 

ちょっとムカつくけど・・・

 

言い方はムカついたんですけど、二郎先輩のいうことは目からうろこでした。

このあと、基礎練習から曲のさらい方まで、みっちり教えてもらいました。

そしてこの先輩には4年間お世話になることになります。

 

 

濃ゆい感じの話がこれからわんさかありますので、お楽しみに(?)

 

 

オケ話、続きます。

 

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