それいけ!スポ根オケ部9〜楽器が欲しい3〜

オーケストラ
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こんにちは♩

 

欲しいと思った楽器が大幅に予算オーバーだった話までしました。

今日はその続きです。

 

シリーズになっています→

 

どうする

 

30万の予算で行ったら、45万の楽器が欲しくなった。完全に予算オーバー。

しかも現在30万持っているわけではなく、どうやってお金を作るかも何もない状況。

親にも相談していませんでした。

 

 

おっちゃん

「どう?その楽器。」

「めっちゃ良いです。でも予算を大幅に超えていて・・・」

「最初30万って聞いてたからね。予算オーバーだと思う。」

 

続けて、

「あなたは、どうしたい?」

と聞かれました。

 

 

どうしたいか。

 

欲しい。

 

このヴィオラ弾きたい。

 

欲しい。

 

でも、金額にビビってその一言がなかなか言えませんでした。

するとおっちゃんがこんな話を。

 

 

おっちゃんの小さい時のはなし

 

僕の家はどちらかというと貧しい家庭で、両親と、兄弟は兄と妹が一人ずついる5人家族やってん。

 

家族の中で楽器をやっている人はいなくて、音楽とは遠い環境やったと思う。

 

でも僕はヴァイオリンにめっちゃ興味があって、どうしてもやりたくて、親父に頼みこんで5万円のヴァイオリンを買ってもらってん。小学生のとき。

 

もう嬉しくて嬉しくて。

 

毎日練習したで。夢中になって。

 

でもな、ある日兄貴がそのヴァイオリン壊してしもてん。

 

もう無理やと思ったわ。

 

だって、親父に頼み込んで買ってもらったものやったし、家は裕福ではなかったからね。

 

でもな、親父はもう一回ヴァイオリン買ってくれてん。しかも前回より良いヴァイオリンを。

 

なんでやと思う?

 

僕が思うに、僕が本気でヴァイオリンやりたくて、夢中になって練習してたからやと思うねん。

 

本気でやりたいことには、その時お金なくてもどんな状況でも、どないかして道って開けていくもんやと思う。

 

やから、「自分がどうしたいか」っていうのが一番大事なんやで。

 

こんなことを僕が言うと「売りたいから」って思うかもしれへんけど、大学生の部活って4年間限られた時間で活動するやろ。

 

大事にしてほしいし、できるなら少しでも良い楽器使ってほしいと僕は思うねん。

 

だからまずあなたがどうしたいかを聞きたい。

 

 

「欲しい。」

 

初対面だったけれど、おっちゃんが良い人っていうのは会った瞬間分かったし、真心で話してくれているのも分かった。

 

それは、先輩の紹介だからとかは関係なかったです。

 

 

「わたし、このヴィオラ欲しいです。買います。」

「分かった。今はたぶん支払いのこととかメドついてないやろから、親御さんとも相談して、また来て。」

「分かりました。ありがとうございます!」

「もう弾きたいやろから持って帰って良いよ。まぁそこは二郎くんの紹介やし。」

 

(こういう時に感じる紹介のありがたさ…)

 

 

こうして、わたしは楽器を買うことを決めました。

親から全額借りて、その分のお金を親に返していこう、と算段していました。

 

 

でも。

そう簡単には運びません。

 

つづきます。

 

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